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天本 一平; 小藤 博英; 明珍 宗孝; 高崎 康志*; 矢野 哲司*; 寺井 隆幸*
Nuclear Technology, 171(3), p.316 - 324, 2010/09
被引用回数:11 パーセンタイル:59.05(Nuclear Science & Technology)RIARで廃塩処理技術として検討されているリン酸塩転換法について、金属電解法から発生する使用済み電解質再生への適用性を評価すべく、FPのリン酸塩沈澱にかかる熱力学的考察と基礎試験を行い、得られた結果から電解質中のFP分離の可能性を述べ、かつFP回収法を提案している。
北脇 慎一; 篠崎 忠宏; 福嶋 峰夫; 宇佐見 剛*; 矢作 昇*; 倉田 正輝*
Nuclear Technology, 162(2), p.118 - 123, 2008/05
被引用回数:18 パーセンタイル:74.42(Nuclear Science & Technology)もんじゅペレットを用いて、U, Pu合金を回収するための乾式再処理の一連の試験を実施した。Li還元試験では、MOXの還元挙動がUOと同様であることを確認した。還元物を陽極としたCd陰極電解試験では、UとPuの分離係数が5.7であることを確認した。これは、既往研究成果と同様であった。物質収支については、電極及び塩中から、陽極装荷量に対してU:98%, Pu:103%の回収が確認された。これは、分析誤差を考慮すれば妥当な値である。陽極に残留したU濃度(Puに対する比率)は、装荷時に比べ若干増加しており、再酸化の可能性が示唆された。電解で得られたU-Pu合金を用いたCd蒸留によって、U-Puインゴットを生成した。
林 博和; 赤堀 光雄; 湊 和生; Haire, R. G.*
no journal, ,
カドミウム(Cd)電極におけるアメリシウム(Am)の電気化学挙動及びAm-Cd系の合金生成挙動実験を行い結果を解析した。モリブデン(Mo)固体電極を作用極として用いたサイクリックボルタングラムではAm(III)/Am(II)及びAm(II)/Amに相当するピークが観測されたのに対し、Cd電極を用いたサイクリックボルタングラムではAm(III)/Am(in Cd)に相当するピークのみが観測された。Cd電極を作用極として用いた際のピーク電位はMo電極の場合よりも正側に見られた。Am系でのピーク電位の差(E(Am-Cd))は0.39VでE(Pu-Cd)と同程度であり、E(U-Cd)及びE(Np-Cd)よりも大きい。これまでに実測されたピーク電位差E(An-Cd)(An=U, Np, Pu)はCd電極で生成されるAn-Cd化合物(UCd, NpCd, PuCd)の生成自由エネルギーに相当することが報告されている。一方、Am-Cd状態図における安定化学種を同定するために、Am-Cd金属間化合物の調製を行った。Am金属と液体Cdを723Kで加熱混合して得られた化合物は、AmCd(格子定数a=1.5590.002nm)であることをX線回折実験によって確認した。723Kにおける安定な化学種であるAmCdが、電気化学試験においてCd電極で生成し、測定されたE(Am-Cd)はAmCdの生成自由エネルギーに相当するものと考えられる。
湊 和生; 荒井 康夫
no journal, ,
高温化学再処理技術に重点を置いて、原子力機構が行っている窒化物燃料サイクルに関する研究開発の進捗について報告する。炭素熱還元法で調製した窒化物の塩化物系溶融塩中における電極反応,電解精製によって液体カドミウム陰極に回収したプルトニウムやウランの再窒化挙動に関する最近の実験結果等を中心に議論する。一連の結果から、高温化学再処理法が窒化物燃料サイクルに適用できる見通しのある技術であることを確認した。
荒井 康夫; 林 博和; 佐藤 匠; 柴田 裕樹; 岩井 孝; 赤堀 光雄; 湊 和生
no journal, ,
溶融塩電解を主プロセスとする窒化物燃料の乾式再処理とリサイクル窒化物燃料の製造に関する研究成果を紹介する。溶融塩電解については、代表的な固体核分裂生成物を添加して調製した燃焼度模擬ウラン窒化物の電解挙動をおもに電気化学的手法を用いて調べた。添加元素によって溶融塩中の平衡電位は異なるが、燃焼度模擬窒化物中のウランは電気化学的に陽極溶解して、陰極に用いた液体カドミウム中に回収された。リサイクル窒化物燃料の製造については、蒸留窒化法によって液体カドミウム陰極に回収したアメリシウムの窒化物への転換及び同じく蒸留窒化法で転換したウラン・プルトニウム混合窒化物を原料とする燃料ペレット調製を行った。蒸留窒化法で回収したアメリシウム窒化物に含まれていた微量のカドミウム金属は真空加熱することによって除去できた。また、理論密度の85%程度の密度を有するウラン・プルトニウム混合窒化物ペレットも容易に調製することができた。